ATH-R70xa v.s. HD660S2 v.s. K712 Pro

Headphones ガジェット
開放型ヘッドフォンレビュー

オーディオテクニカ、ゼンハイザー、AKGの開放型3台を比較。音源はCA1000Tでアンプはハイブリッド中央、ゲインはSuper。

Perfect Plan – Time for a Miracle

ATH-R70xa
制動が聴いて安定感抜群のバスドラム、それと分離してしっかりと下段を支えるベース、前面のギターリフと全体を覆うシンセパッド、センターで歌い上げるボーカル。適切な空間の中でプレイヤー一人一人を確かに感じられる分離感。

HD660S2
比べると、ギターリフが一段控えめになり、代わりにシンセが主張してくる。帯域の癖の違いか。やや中央寄り、重心も低い、これにより、よりロックとしての楽しみはある。

K712 Pro
各パートそれぞれの存在感が少し薄れ、アンサンブルとしての聴かせ方に寄る。本当に些細な違いだが、空気感としては、R70とHD660がどこまでも爽やかだったのに対し、暖かさの要素が加わる。ベースは前二者と比べると弱いが、要所要所では前に出る。

ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調「運命」Op.67 アダム・フィッシャー

ATH-R70xa
弦楽器の切れ、低域から高域まで破綻せず、見事に描ききる。音量のダイナミクスも開放型だからこそ嫌にならずに楽しめる気がする。客のいないコンサートホールで、演奏を独り占めしているような気にすらなる。

HD660S2
開放型にあるまじき低音という評価が多いことにうなずける。やはり重心はR70より少し下がる。ホルンや弦楽器の迫力がより感じられる。違いはあるもの、音質の傾向は似ていると思う。

K712 Pro
解像度が低い訳ではないが、分離仕切らない描写のため、自然と楽曲全体としての感じ方になる。全くレベルは高く、細部まで突き詰めなければ十分満足できる音質だ。

まとめ

比較しようと思って意図的に細部を聴きに行くと差はある。かといって、R70xaがモニター的過ぎて音楽鑑賞に向かないのかというと、全くそんなことはなく、その軽さ・装着感も相まって、聴き続けたい、聴き続けていられる音楽を奏でてくれる。HD660S2もほとんど傾向が変わらず音質の差はわずかなのだが、私には側圧が合わず、装着して時間をおかずヘッドフォン自体が気になってしまう。

K712も悪くはないが、価格が上の他2台と比べると大味なのは否めず、上記2機種より小編成の時に向きそう。楽器の練習にはよいのではないか。

ATH-R70xa
ATH-R70xa

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